今回は私自身のヘルスケア・アートの取り組みについて簡単にご紹介したいと思います^^
私はアーティスト活動を行いながら、アートが美的鑑賞物となるだけでなく、「アートと心のメカニズム」について様々な分野・角度から専門的に調査研究してきました。
(芸術大学大学院での論文研究テーマは『絵画に向き合う身体』、また機会を見つけて後述します)
特に医療現場では、病院壁画制作、京大病院でのホスピタルアート、病院環境改善のプロジェクト、入院患者さんのイベント企画、研究会の主宰などです。そして、メンタルヘルスでは、アートセラピー、国立精神・神経医療研究センターで自殺対策や精神疾患とアートについての研究に関わる機会が多くありました。
このような現場で、「アートを取り入れることで変化する人のこころ」というものを数多く目撃してきました。
それは、とてもパワフルで、アートによる表現はある時には、「生きる希望」や「生きる意思」とも繋がっており、その人の生き方や価値観までも大きく変容させるツールなのだということに気づかされました。
そして、このアートの効用を人類共通の「生きる技術」として社会に活用する、理論を抽出することはできないだろうかと模索を続けている20年です。
このアートと心のメカニズムを広く知っていただくことで、「心の予防医学」から「創造の根源と繋がり自らの命を全うする生き方」へと深く人生を指し示す道しるべになると考えています。
日本でアートと医療を繋ぐ活動するなかで、海外では欧米を中心に積極的に国家プロジェクトとして進められてきたことを知り、海外における事例調査、そして、イギリスでのホスピタルアートを活用した病院への視察調査にも向かいました。
世界各国で、すでにアートを活用する様々なアイディアやツールが開発されています。アートの社会的な活用法は、世界的に見ても先進的な分野であり、日々、実践と効果、知識の蓄積が現在進行形で行われています。まだまだ多くの可能性を含み、今後、ますます社会的要請が高まる分野だと確信しています。
現在では、アートを活用するフィールドは、医療、福祉はもちろん、教育、ビジネス、メンタルヘルス、コミュニティ育成、コミュニケーション、自己・他者・異文化理解、社会課題への取り組みなど、さまざまなフィールドへ応用が広がっています。
アートによる環境設計、アートプログラムの開発も盛んです。その中でも、NY近代美術館で開発された認知症の方向け対話型アート鑑賞プログラムにとても注目しています。
こうした情報が広く日本にも伝わればと願い、今、この長年の調査研究から得た知識や技術を社会に還元するためのアート事業・研究のプラットホームを準備中です。
最前線の研究から、これまでにないアートの活用を提案し、「すべての人が、その人らしく活き活きと生きる社会の実現」をミッションとして立ち上げたいと思っております。
様々な分野の方々と共働することで、創造性豊かな社会へ向かいたいと思っております。ご興味の重なる方は、ぜひ、一緒に進みましょう。
そのファーストステップとして、アートを社会に活用していく研究会『アート×場づくり研究会(仮)』の立ち上げを検討しています。私が知り得たアート活用法や経験を共有すること、そして、ご参加いただいた方々の経験やアイディア、専門性を互いに交流させる場として考えており、気軽なネットワークづくりになればと思います。
ご興味がある方は、お声がけください!
集まった方々でまた詳細をご相談できたらと思っております。
(現在はオンライン、リアルと両方を検討中です)
さあ、命が弾むアートな社会へ!
Let's go~ 笑